Phil meets sacai x Nike LDV Waffle

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先月お送りした私物公開に続き、日本最大級のモデルエージェンシー「BARK in STYLe(バークインスタイル)」所属のPhil(フィル)による不定期企画が再び登場。今回は先日リリースを迎えたsacai(サカイ)とNike(ナイキ)によるLDV Waffleにフォーカスし、Philの後輩であり、親友でもある台湾出身のSoche(ソチェ)を交えた対談形式でこの最新フットウェアを紐解いてゆく。

sacaiはこれまでNikeのクラシックな競技用アイコンを機能的なハイブリッドスポーツウェアへと変貌させてきた。阿部千登勢のファッション美学は語るまでもないが、日本人特有のDIY精神と多様な交友関係から生み出されるアイテムの数々は、スポーツを根底に置くNikeにとっては新鮮なものであり、fragment design(フラグメント デザイン)主宰の藤原ヒロシやあのバズメイカーKanye West(カニエ・ウェスト)、今やLouis Vuitton(ルイ・ヴィトン)で指揮を振るうVirgil Abloh(ヴァージル・アブロー)らファッション界の最重要人物たちの心も掴んだ。元はと言えば、ウィメンズ畑を主戦場としていたsacaiだが、今ではメンズからの支持も高く、日本ファッションシーンの頂点に長年君臨するComme des Garçons(コム・デ・ギャルソン)並みの注目度であることは間違いない。

– 2人の出会いはいつですか?

Phil(以下、P):Socheがこの事務所(BARK in STYLe)に入ってきた頃から知ってたけど、実際にこうやって仲良くなったのは割と最近かもね。
Soche(以下、S):そうですね。お世辞抜きにして、元々Philさんのことは昔から知ってましたし、常に憧れの存在でしたよ。たぶん仲良くなったきっかけは、ファッションとか、バスケですよね?
P:きっかけはそこまで覚えてないけど、いつの間にか週3くらいでつるむようになってたね。共通の趣味もあったけど、Socheのバックボーンが面白かったってのも理由の一つかも(笑)。
S:あぁ〜あれですね。今でこそ、こうやってプロのモデルをやらせていただいてますが、昔はギャル男だったんですよ。某ギャル男雑誌のモデルもやるくらい、日サロで焼いて、髪型もいわゆるホストヘアみたいな。
P:あの写真をここで見せられないのは残念だけど、その後パリ、ミラノでランウェイを歩くってのは誰も想像してなかったよね。
S:それこそ僕も想像してなかったですよ(笑)。Raf Simons(ラフ・シモンズ)、Dries Van Noten(ドリスヴァンノッテン)、KENZO(ケンゾー)、ISSEY MIYAKE(イッセイミヤケ)とか色々歩かせていただきましたが、正直この業界に入って初めて知ったブランドばかりなので、今振り返ると怒涛の20代でしたね。

– こないだのSupreme(シュプリーム)の際もSocheさんのお名前が出ましたよね?

P:確かにそうだったね。Sup x Louis Vuittonに一緒に並んだのもSocheだし、今となっては逆にお世話になってるね。
S:いえいえ、でも確実にPhilさんの影響で流行に詳しくなりましたよ。ギャル男時代も流行り物には敏感なほうでしたが、Chrome Hearts(クロムハーツ)など一部ブランド以外は実際に買うことはなかった。でもここ最近は、本当に欲しいモノはプレ値を出してまで買うようになりましたし。

– そうなると、お二人ともコレクターですよね?

P:俺はそうかもな。Socheはまたちょっと違うよね?
S:僕は割と買うけど、実際に着るかといったらまた違いますね。30歳を過ぎた頃から基本的にモノトーンスタイルが多くなったので、「欲しい!」と思って購入はするけど実際は着ないでクローゼットの奥にしまってあったりします。でもその反面、ハマったものは着潰して、また同じモノを買い直しちゃうので、散財がひどいですよ(笑)。
P:そう考えると、俺らのバランスはいいかもね。Socheが実際に着ないモノを俺が買い取ったりしてるし(笑)。

– 本題に入りますが、sacaiを好きになったきっかけは?

S:彼女と一緒によく青山店に足を運ぶようになって、そこから気になるブランドになりました。普段はあまりブランドのインラインとか調べたりしないんですが、sacaiに限っては毎シーズンコレクションもチェックして、気になるモノがあれば、青山店に見に行ったりしてます。
P:なんか意外だね。Socheって自分でも言ってるように、基本モノトーンベースだけど、メゾンからファストファッションまで幅広いモノを着こなすから見ていて面白い。「あ〜こういう着こなし方があるんだ」って勉強にもなるし、「このパンツ、〇〇のなんだ」って驚きもある。sacaiを着てる印象もあるけど、良い意味でsacaiに見えず、「Socheなりの着こなしに落とし込んでるな」って感じ。
S:なんかありがとうございます。こうやって褒められると嬉しいっすね(笑)。

– あえてBlazer MIDじゃなく、LDV Waffleを選ぶ理由は?

P:やっぱ着こなしの幅かな。Blazerもパッと見着こなし易くみえるんだけど、Waffleの方がカジュアルからスーチングまでオールジャンルいける気がしてる。今日の格好でもそうだけど、俺はジャージでSocheはスラックス。スニーカー単体でみると生地のレイヤードが強くポップに見えるけど、実際に履いてみると馴染みがいいからついつい履いちゃう。
S:それはありますよね。僕は第2弾で発売されたこのカラーリングにしましたが、安定感がありますよ。もちろんベーシックな色合いではありますが、シンプル過ぎないディテールワークがさすがだなと思いますね。なんか褒め過ぎかな(笑)?
P:ちょっとステマっぽいかも(笑)。なぜかモデルはBlazerよりもWaffleが多いよね?
S:なんでなんですかね(笑)。みんなワイドパンツとか穿かないからですかね。

– いつぐらいから狙ってました?

P:リークが出たときから俺らの中で盛り上がってたよね?
S:すぐPhilさんからLINE来ましたもん(笑)。でも第1弾が発表になったとき、僕が狙ってたものがなくて「フレンズ&ファミリーなのか?」って焦りました。
P:それこそ、「プレ値でも買ってやる」って言ってたもんね。
S:どうにかしてでも手に入れてやろうと思ってました。まあ結局その後、お披露目されて当たったので結果オーライって感じです。
P:第1弾、2弾、3弾って出してこんだけ盛り上がってるのはsacaiとOff-White™(オフホワイト)コラボぐらいじゃない?
S:これも戦略なんですかね? 僕が持ってるのは2弾ですけど、第3弾はカラーリングはそこまで変わりないですが、テクスチャーが大幅に変わりましたよね。
P:第1弾、2弾はメッシュ素材だから冬は寒かった。でも第3弾はアッパーにレザーとナイロンが使われてるから寒い日でもスースーすることはないね(笑)。
S:第1弾、2弾はある意味、通気性抜群で一年中履けますよ。好みによりますが(笑)。

– Waffleのメリット、デメリットは?

P:ん〜メリットは個人差もあるけど、デザイン、履き心地、使い勝手の良さかな。ベタではあるけど、sacaiとNikeが組んでる時点である程度のクオリティは担保されてるし、こうやって実際にモデルの間でも流行ってるから一度は履いてみて欲しいかな。デメリットなのかわからないけど、車運転する時は履かないようがいいらしいよ(笑)。
S:あの噂(?)ですね。ちょいちょい聞きますが、、
P:知り合いがアクセル踏むときに力んだらヒール部分の出っ張りがはまって、折れちゃったらしいんだよね。俺はそれ聞いてから気をつけてるけど、さすがに折れるまではいかない気がするんだよね。
S:あとは市場に出回るニセモノを掴まないように注意した方がいいですね。それくらいだと思いますよ。
P:次回作も徐々にリークされてるよね?Peg Vaporflyとか。
S:そうですね。2020年秋冬コレクションにもまた別モデルが登場してましたし、どの段階で公式発表があるか気になりますね。

この後も2人の会話は途切れることなく、3時間弱続いた。締めの言葉を探したが特になく、筆者は「これまたPhilとSoche対談の続編がある」と勝手に解釈させてもらった。取り急ぎ、近日中にリストックがあることに期待しつつ、買い逃した方はこちらをチェックしてみよう。

Image Credit
Ayase