Phil meets AKTR / SPORTY COFFEE

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東京発のモデルエージェンシー「BARK IN STYLe(バークインスタイル)」に所属しながら、趣味とサブワークを両立させるPhil(フィル)。我々『Who Is Magazine』では、そんな彼の充実した日常生活を切り取り、パーソナルな一面と繋がりを紐解いてゆく。不定期企画と言いつつも月一回のコンスタントな連載となり早くも1年。今回、フォーカスするのは、バスケットボールを楽しむすべての人たちのための日本発のスポーツアパレルブランド、AKTR(アクター)。同ブランドの主宰である新田さん、そして併設するコーヒーショップ SPORTY COFFEE(スポーティーコーヒー)のバリスタ 尾崎さんに話を訊いた。

「AKTRはライフスタイルブランドであり、コミュニティのハブーーーNitta」

Phil(以下、P):あまり敬語ってのが慣れないから、いつもの呼び方で呼ばせてもらうね。僕と(新田さん)の出会いってどんな感じだったっけ?
Nitta(以下、N):Philくんとの出会いは、世田谷の体育館でバスケットボールをする機会があって「お互いに初めまして」って感じかな。
P:そうだ、友達を介して誘ってもらったんだったね。
N:そうそう、それから何度か一緒にバスケしてその後食事するうちに仲良くなって「今度AKTRのモデルよろしく!」みたいな流れでお仕事もお願いした感じだったね。
P:それね、割とみんなそんな流れで「次は仕事現場で会おう!」みたいに言われるんだけど、ちゃんと仕事に発展した試しがない。でも、新田くんは本当に半年後ぐらいに連絡くれて、AKTRのモデルとして起用してくれたんだったよね。
N:あっ、みんなそんな感じなの?
P:そうだよ、社交辞令ってやつ(笑)。まぁ今となってはプライベートでもご飯行ったり、ここ駒沢にもふらっと遊びにきたりするけど、新鮮だったんだよね、あの流れが。ちなみに、あの時はなんで呼んでくれたの?
N:友達になったし、その友達がモデルだったからかな(笑)。イメージにあっていたというのももちろんあるし、仲良くなった人と仕事した方が単純に楽しいし、普段から話しているからAKTRのことも良く分かってくれているからいいなと思ってね。ただかっこいいモデルよりも、その子自身がバスケットボールというカルチャーに精通していて損はないし、内側から滲み出てくるものもある。それが合致してPhilくんにお願いしたって流れ。
P:いや、ほんとにありがたいよ。でもお互いにあの頃ってバスケ得意じゃなかったよね?
N:Philくんと違って自分は今も得意じゃないよ(笑)。お互いに元を辿ればサッカー経験者だし、自分なんかはバスケ初めたてだったかな? でもバスケットボールというツールを通して出会うことに意味があるし、こうやって何年も一緒に友達でいられてるしね。

P:AKTRもそうだけど、新田くんのこれまでのストーリーを聞かせてよ?
N:そんなにPhilくんにも話したことないかもね(笑)。社会人ぐらいから簡潔に説明させてもらうと、16年くらい前から「KOMPOSITION(コンポジション)」という名のNPO法人で理事をやっていて、渋谷区や横浜市などでストリートアート/ストリートバスケットボールの普及活動をしていたんだよね。というのも、今となってはバスケットボールもプロリーグもできたりで、日本におけるバスケットボールの人気も少しずつ上がってきているけど、昔は競技人口時代はすごく多いのに、メジャースポーツという感じがしなくて。ファッションや音楽などのカルチャーとも親和性が高いスポーツでそもそもめちゃくちゃ格好良いから、日本でもメジャーになるはずだし、メジャーじゃないってことはまだまだやれる余地がいっぱいあるってことだから、自分たちの力で少しでも影響を与えられたらと思って活動していたんだよね。
P:初耳だし、今のAKTRの動きにも繋がっているよね?
N:そうなんだよね。そこからデザイン会社を設立して、知り合いが言った「着たいと思うバスケットウェアが少ない」ってところからAKTRのブランド化を決めたって流れかな。自分自身は元々バスケットボールをやっていなかったし、NPO法人でアートを扱っていたり音楽とか映画とかも大好きだったので、バスケットボールに色んなものを組み合わせて表現する、オンコートとオフコートの垣根を取り払うようなバスケットボールブランドを作ろうって思って始めて今もそれを続けている感じかな。
P:そうだよね。今では音楽のエッセンスも感じさせるアイテムもあったり。練習着として使って、そのまま外着としても着れちゃう的なね。AKTRをそれこそサッカーに振ったブランドにしようと思わなかったの?
N:サッカーはプレイしていたからフットサルを含めていろんなブランドがあるのも知ってたし、すでに盛り上がっていたから自分でやらなくても良いかなって思ってた。バスケはまだまだやれることだらけだから楽しそうだなと。
P:結果として、ここまで続けてこれたのはすごいことだよね。今ではどんなブランドも10年以上続けることは難しいし、こうやって常にお客さんがお店に来て、コミュニケーションを取っている。
N:僕らが思うスポーツの在り方って、単なる競技だけじゃないんだよね。みんなで身体を動かすのはもちろん、観戦したりスポーツをテーマにアートを作ったりと色んな楽しみ方をしても良いんじゃないかなと。だからAKTRはアパレルだけじゃなくて、韻踏合組合と一緒に曲を作らせてもらったり、海外のアーティストを招聘してモノ作ったり、あとはこのSPORTY COFFEEもそうだよね。
P:新田くんが興味のあるローカルコミュニティを作るための“大人の遊び”を本気でやってる気がする。
N:そうかもね(笑)。

P:ブランド始めて10年はすごいことだよね、駒沢にお店をオープンしたきっかけは?
N:正直あんまり実感ないんだよね。気がついたら10年以上経っていた(笑)。まぁ自分が大阪出身ってこともあって、大阪のアメ村に1号店をオープンしたんだけど、東京でやるならスポーツがライフスタイルとして根付いている駒沢公園の近くでやりたいと思ったんだよね。自分も好きで近くに住んでいるし、AKTRが目指すバスケットボールを競技としてだけじゃなくて、ランニングやヨガ、コーヒーみたいなライフスタイルとして表現するなら東京の店はこの場所だと思って。大阪のお店と同じように、大好きなコーヒーをハブにして色んな人や文化が交差していく場所を作れたらなと思ってるよ。
P:いろんなイベントやってるもんね?
N:そうだね、バスケットだけじゃないね。今はさすがにコロナの影響もあってできてないけど、この場所を起点にヨガ教室をしたり、ランニングイベントをやったり。ひとつに特化させるショップもこの時代には大切だと思うけど、僕がやりたい仕事はやっぱりローカルコミュニティを築くことだった。
P:面白いイベントも多いし、用事なくてもこのお店は来たくなるよね(笑)。もちろんコーヒーも美味しいし。

P:話変わるけど、いきなりバスケをやり出したきっかけは何かあるの?
N:実際のところバスケを始めて、もう7年ぐらいかな。始めたといっても年一回とかしかやってないとか全然あるけどね。周りがうますぎたから敬遠してたんだけど、流石にバスケットボール見すぎて自分でもやってみたいっていうノリだね。
P:俺らの間で新田くんがいきなり始めたって話題になったもん(笑)。俺らはバスケだけじゃなくて、バスケ経験者がみんなでフットサルやったりもするんだけど、逆にバスケ経験者の方が身長も身体能力も高くて抜けなかったりするんだよね。みんな負けず嫌いだし。ただのバスケ友達ってよりかは、コミュニティが好きだから連んでるのかも。
N:そうだよ、みんなとスポーツしている時はほんとに気を遣わなくていいし、居心地がいい。ビジネスとして協力してもらったこともあったけど、出会ってから今まで仲間だと思ってる。
P:なんか嬉しい言葉ばっかりだね(笑)。


P:(バリスタ)尾崎さんとの出会いは?
N:尾崎くんと初めて会ったのは、僕らSPORTY COFFEEが主催したラテアートの大会かな。そうだよね?
Ozaki(以下、O):始まりはそうですね。その大会で準優勝して、声を掛けてもらって。元々、自分は名古屋でお店をやってて、将来的な夢として関西から東京へとステップアップできたらな、なんて思ってたときに大阪店のゲストバリスタをやらないか?って。
N:その勢いで駒沢に新店オープンするから東京へ行こう!って誘って今に至る感じだよね。尾崎くんに来てもらったのは、単純に美味しいコーヒーをみんなに知って欲しかったからだし、自分が無類のコーヒー好きってのもあった。
P:大阪店の最初はどうやって始めたの?
N:この駒沢のお店の内装のアイデアをもらったりもそうなんだけど、STREAMER COFFEE COMPANY(ストリーマーコーヒーカンパニー)の創業者で、現在アメリカでシカゴとニューヨークでSAWADA COFFEEをやっている澤田さんにプロデュースしてもらったんだよ。以前から仲良くさせてもらっていたので。
O:バリスタにとって澤田さんは憧れの存在ですよ。
P:ちなみに、尾崎さんのこれまでの経歴も知りたい。
O:12年近くホテルマンをやってて、バーテンダーとかも。そこでバリスタという職業を知って、始めるようになりましたね。今まではがっつりとしたコーヒー専門店で仕事をしてきたけど、大阪でやりだした時に今までとは違った人たちにコーヒーの魅力をと普及できるし楽しみが広がって、決心ついて東京へ来た感じですね。
N:ほんとコミュニティに感謝。

P:尾崎さんのインスタとかよくチェックするんだけど、多趣味だよね? 可愛い子たちとランニングしたり、ねぇ。
O:僕も新田さんと同じく、コーヒーきっかけでコミュニティは広がりましたね。カメラとスニーカーは趣味なので、Philさんに見られてると思うと緊張しますね(笑)。
P:欲しいスニーカーいっぱい持ってそうだもん、羨ましい。次はみんなでスニーカー談義でも!

Hironobu Nitta
「AKTR」「SPORTY COFFEE」のファウンダー。交友関係はバスケットボールプレイヤーからアーティストなど幅広く、暇を見つけてはプロ・アマ・ストリートを問わず全国のバスケットボールの大会に足を運んだり、世界各地のコーヒー屋巡りをしたりと、その行動力と人望は他と一線を画す。Philとはプライベートでも二人でご飯に行く仲であり、東京と大阪の2拠点をベースにビジネスを展開中。そんな彼が手がける「AKTR」は2020年に10周年を迎えた。

Kazuma Ozaki
大阪府生まれ、愛知県育ち。ラテアートを始めてわずか数年で世界大会準優勝に輝き、その後も数々の上位入賞を果たしてきた世界的なラテアーティスト。ゲストバリスタをはじめ、カフェのディレクションなどをこなす一方、「SPORTY COFFEE」の常駐バリスタとして駒沢店からコーヒーの魅力を発信している。

AKTR Sports Supply Komazawa
住所:東京都目黒区東が丘2-12-19
営業時間:10:00-20:00
TEL:03-6873-6519
Web:https://aktr.jp/

Photo: Ayase